透析が不安な方へ

一歩ずつ自分のペースで

「透析治療が必要になるかもしれません」ともし言われていまったら?
そう言われてから透析を実際に開始するまでには、
様々なストレスを経験する可能性があります。
ストレスに対する透析患者さんの反応には、
「ショック」「認めたくない気持ち」「不安」「落ち込み」
などを経て、現実を直視し、できることを考えていきます。
これらは順番どおりに考える方
どこかでとどまってしまう方
繰り返してしまう方
様々です。
そしてこの期間としては、数日から数カ月・数年、あるいは一生を通じて
ゆっくり生じる場合もあると言われています。
ここでは、皆さまの透析に対する不安やお悩みを
少しでも和らいでいただけるよう解説していきたいと思います。

診療案内
他人と過去は変えられません。
変えられるのは自分と未来です。

誰しも「透析をしなければならない」と言われると、強いショックを受けます。
強いショックを受けると、「現実を認めたくない気持ち」を持ちます。
その時に、人は様々な感情が生じます。
・今後についての不安
・気持ちの落ち込み
・集中力・決断力・やる気の低下
・不眠
・怒り
・絶望
・疎外感
・孤立感
などの症状が現れ、日常生活に支障が生じることもあります。

ショック、混乱、不安などは誰しもが経験をすることですが、一方で人間には、困難を乗り越え適応し、共存していこうとする力があります。
①自分の現状・苦境に対処する方法を考える
②治療法の肯定的な側面や生活の前向きな側面に目を向ける
③なるべく今までの自分と同じ生活をおくる
などです。
ショックやつらさがゼロになることはありませんが、なるべく少なくし、つらさを抱えつつ、少しずつでも考え方や行動の工夫を見出していくことで、毎日の生活を楽しいものにしていこうという考えにシフトしていくことが多いです。

先人たちの知恵
人生を楽しくさせる10の方法
  • 受け入れる
  • 病気を知る
  • 問題を客観的にながめる
  • 問題を小さい問題に分ける
  • 何か目標を定める
  • 冷静さを保とうとする
  • 身体の運動で緊張を解消する
  • 他の物事にも目を向けてみる
  • 同じ状況の人と話す
  • 家族や友人・専門家に相談する
明日の自分にうそはつかない
「病気のせいでつらい」のは、
その病気のせいではありません。

このページを読んでいる皆さんは、透析や自分のカラダ、またはご家族のカラダのことに真摯に向き合おうと思われているからだと思います。
ショック、混乱、不安などは多くの患者さんに生じることですが、それは人の心に一般的に生じる自然なことです。心の変化についての知識を持った上で、自分なりのプロセスを大切に、自分なりのペースで、少しずつストレスときちんと向き合い、治療法や生活上の肯定的な側面も見出していくことが大切なのだと思います。
決して無理をする必要はありません。
尚、ストレスが強い場合や長く続く場合は専門家の支援が役立ちます。
その場合はいつでも私たちにご相談ください。